序章
第一章 日露戦争前夜のロシア
第一節 「二重革命」の時代と「長い一九世紀」
第二節 ロシアにおける「大改革」
第三節 帝国・ロシア化・ナショナリズム
第四節 日露戦争前夜のロシア社会
第二章 日露戦争の開戦とロシア社会
第一節 開戦と愛国主義の高揚
第二節 プレーヴェ体制・戦局・世論の離反
第三章 銃後社会における戦争協力
第一節 銃後における戦争支援活動
第二節 銃後における出征兵士家族支援活動
第三節 「国民」社会としての日本の銃後社会
第四章 傷病兵救護と全ゼムストヴォ組織
第一節 日露戦争期における軍および赤十字医療体制
第二節 後方・前線における傷病兵救護
第五章 予備役兵をめぐる諸問題
第一節 予備役の大量召集
第二節 予備役の秩序紊乱
第三節 予備役兵の肉体と精神
第四節 シベリア鉄道と中東鉄道
第六章 不安定化するロシア社会と自由主義運動の再活性化
第一節 一九〇四年後半の社会状況
第二節 プレーヴェの暗殺から「自由主義者の春」へ
第三節 ゼムストヴォ大会とバンケット・キャンペーン
第四節 自由主義者とネイション形成の課題
終章 日露戦争から第一次革命へ──「帝国」と「国民」の相克
あとがき
文献目録
索引
土屋好古(つちや・よしふる)
1958年三重県生まれ、日本大学教授。1981年東京大学文学部西洋史学科卒、1989年東京大学大学院博士課程単位取得満期退学、1989/90年ソ連政府奨学金留学生(レニングラード大学歴史学部)。2000/01年フィンランド・ロシア東欧研究所客員研究員。主な著書に『労働者文化と労働運動──ヨーロッパの歴史的経験──』(共著)(木鐸社)、『日露戦争研究の新視点』(共著)(成文社)など。