まえがき(斎藤惇夫)
ツッコミの時代(藤田のぼる)
期 待――読むことの不思議――(中澤千磨夫)
原風景(工藤直子)
心って(工藤左千夫)
音 楽(斎藤惇夫)
あとがき(工藤左千夫)
中澤千磨夫(なかざわ・ちまお)
一九五二年、札幌市生まれ。北海道大学水産学部水産増殖学科卒業。北海道大学大学院文学研究科(国文学専攻)博士後期課程単位取得満期退学。北海道大学文学部助手を経て、現在、北海道武藏女子短期大学教授。専攻は日本近代文学、映像論。著書に『荷風と踊る』(三一書房)、『小津安二郎・生きる哀しみ』(PHP新書)など。
工藤直子 (くどう なおこ)
一九三五年、台湾生まれ。詩人、童話作家。子どもの感覚や心、生きものたちの気配などを、詩やお話に書き続けている。産経児童出版文化賞、芸術文部大臣新人賞、巌谷小波文芸賞などを受賞。作品に『のはらうた』シリーズ(童話屋)、『てつがくのライオン』『ともだちは海のにおい』『こどものころにみた空は』(理論社)、『あいたくて』(大日本図書)、『よいしょ』(小学館)、『クヌギおやじの百万年』(朝日出版社)、『あいうえおおかみ』(小峰書店)などがある。
工藤左千夫(くどう・さちお)
一九五一年、旭川市生まれ。特定非営利活動法人絵本・児童文学研究センター理事長兼所長、元光塩女子短期大学非常勤講師(児童文化論、発達心理学)。著書に『新版 ファンタジー文学の世界へ』『すてきな絵本にであえたら』(ともに成文社)、『大人への児童文化の招待』(エイデル研究所 河合隼雄共著)、『学ぶ力』(岩波書店 河合隼雄共著)ほか。一九八九年、小樽にて絵本・児童文学研究センターを開設。絵本、児童文学を中心に哲学や心理学などの分野を交えながら、生涯教育としての全五十四回の講座を開講し、現在、全国に一五〇〇名以上の会員(通信会員含む)がいる。また、児童文学ファンタジー大賞の創設、文化セミナーの開催、「児童図書相談士」検定創設、小樽市の「ブックスタート」の開始、などの公益事業を展開している。今後は、「児童文化と生涯学習学会」の創設などの新事業を予定している。
斎藤惇夫(さいとう・あつお)
一九四〇年、新潟県新潟市生まれ。長年福音館書店の編集責任者として子どもの本の編集にたずさわり、二〇〇〇年より作家活動に専念する。一九七〇年『グリックの冒険』(アリス館牧新社 現在は岩波書店)で作家としてデビュー。児童文学者協会新人賞受賞。続いて『冒険者たち』(岩波書店)を発表。国際アンデルセン特別優良賞受賞。一九八二年『ガンバとカワウソの冒険』(岩波書店)で、野間児童文芸賞を受賞。エッセイ集に『僕の冒険』(日本エディタースクール出版部)、講演録に『なつかしい本の記憶』(岩波書店)の中の「岩波少年文庫と私」、『現在、子どもたちが求めているもの――子どもの成長と物語――』、『子どもと子どもの本に捧げた生涯――講演録瀬田貞二先生について――』(キッズメイト)がある。